ポイント
副業・兼業に至るまでの仕事に対する考え方をこれまでずっと記事にしてきましたが、今回はその中でも私の中核を占める考え方になります。
前回までで、自分のやりたい事を考えながら転職し、一回目の転職先で新しい業務に適応していく過程を記しました。
そして、そこから得た教訓みたいなものも適宜記しています。
前回の最後で「自分のやりたい仕事は相当期間熟考して決めるべき」というような話をしました。
この当時の私は、コンサルタントとして勤務しつつ、以下のような「やりたい仕事とのギャップ」も感じていました。
1.顧客と信頼関係を構築する上で、コンサルタントという職種について胡散臭く感じられる場合も多い。
2.もっと深い関わりを求める顧客が存在するが、月数回の定期訪問では時間的にも報酬的にも対応しきれない。
上記を極端にまとめると「コンサルタントは、責任の無い距離感からもの言うだけの胡散臭い人たち。」という感じです。
この感覚が当たっているかは分かりませんが、私の「やりたい仕事」とのギャップがそこにある事は間違いありません。
コンサルタントを「やりたい仕事」にするために、私は以下の行動を開始しました。
1.胡散臭さをなくす⇒税理士資格を取得する。
会社が日本から撤退する直前の半年くらいは、内部統制コンサルのピークも過ぎ、忙しい時と比較するとかなり時間を作れる状況でした。
内部統制は会計関連のお話なので色々役に立つであろう・・と、まずは税理士試験の受験資格を得るために簿記1級の試験勉強を開始しました。
2.顧客との距離感を縮める⇒常駐型のコンサルティングを行う。
この時所属していたコンサル会社が日本から撤退となり、私も解雇(?)となりました。
図らずして転職活動をする形となった私は「より深く顧客と関われるコンサルティング会社」という観点で転職をしました(2019年3月時点で未だその会社に所属しています。)。
所属している会社の事は記事にしないポリシーなので以下は一般論ですが、
1.深い関わり(手厚いサポート)を求める顧客は多い。
これについては先程述べたとおりです。あくまで「同じ値段なら」という事ですが・・。
2.深く関わりたいコンサルタントは少ない。
調査・分析を得意とする方や、顧問のような形で「口だけ出す」スタイルの方は沢山います。
一方、定期訪問して業務改善の「支援」を得意とする方も少なくないですが、業務改善を「実行」するコンサルタントは少ないと思います。
まあ・・通常のコンサルの定義には入らない気もしますし、採算が合わないという問題もあります。
私は、今いる会社で「常駐型」の支援をするコンサルタントとして活動しています。
採算面は置いておくとして、常駐型のコンサルタントを経験する「一般的な」メリットをまとめてみます。
定期訪問では対応できないような支援(現場の細かい業務改善等)も実施できる。
職場の人間関係を踏まえ、実行可能な策を講じやすい。
「現場を知っている人」という評価を得られやすい。
より深い専門性をアピールしやすい。
下の2つは社内においても言える事かと思います。
つまり、前線を買って出る事で、社内においては「その道の専門家」という評価となりアピールが出来る事になります。
終身雇用で一般的なキャリアプランは、
総合職⇒中間管理職⇒役員
であるのに対し、
「前線を買って出る」キャリアプランでは、
総合職⇒専門職⇒上級専門職
というイメージです。
多くの企業で、収益の源泉となるのは後者ですが、希望者が多いのは前者となるのではないでしょうか?
つまり、「前線を買って出る」事は、勝ち目の薄い(そして顧客から見て価値の薄い)戦いから脱却し、Only oneとして市場に自身の価値を訴え続ける事が出来るという選択肢ではないかと考えます。
そう思っている人、行動している人はまだまだ少ない気がしますが・・。
IT化の流れの中で、個人的には中間管理職の必要性は更に低下してくると思うので・・自らの価値を「前線=顧客に一番近い位置」に見出す事をお勧めします。
ポイント
教訓:市場(顧客)の側から考える。 ~その2~
「自分の価値は市場(顧客)が決める」という発想で考えれば、「会社人」として経営層を目指すキャリアプランより、「社会人」としてある業務の専門家を目指す選択肢は市場(顧客)から見て価値が分かりやすく、かつ「Only oneな存在」として会社内でも活路を見出しやすいと考えられます。