注意ポイント
副業・兼業のイメージを持つ上での2つの障壁である「時間が無い」と「何をやったらよいか分からない」のうち、今回は後者について解説します。
適当に副業・兼業を始めると後で必ず後悔するので、ここは時間をかけて深く考えるべき段階です。
本企画は「二刀流型」での副業・開業なので、今ある仕事との兼ね合いで何をするかを考える事となります。
例えばSEなどの専門技能が有れば、その専門技能を軸に新たな何かを始める、と言った発想を得られやすいと思われます。
そういった技能が無い方は・・技能を持つため「前線に出る」事をお勧めします。
私の場合、幸いにも「税理士」という専門資格に手が届いたので、これを基に出来る事を考えます。
「何か」を考える上では、ただ「税理士事務所を開業」ではなく、以下の観点から自身の特徴を明確にしていきます。
1.C(誰に)F(何を)T(どのように)分析
C(誰に)かF(何を)は、今ある仕事のものと一緒になるかも知れません。
例えばSEの方であればF(何を)はSEとしての技能になるでしょう。
私のように、今ある仕事と関係なく税理士資格を取得した場合は、C(誰に)が一緒になります。
私の場合、大まかにいうと医療業界でコンサルをやりながら医療業界で税理士をやろうとしており、C(誰に)はいずれも「医療業界」となります。
よって、残りのC(誰に)かF(何を)についてアイディアが浮かんだ場合は副業・兼業への具体的イメージが出来る事となります。
上記のSEの方であれば「どの業界を狙うか」を明確にすれば良いですし、私の場合は・・C:医療業界、F:税理士業務、という事で既に大まかな線は決まっています。
一方、副業・兼業の場合、T(どのように)で頭を悩ませる度合いが一般の創業に比べて多いかも知れません。
最も大きいのは時間の制約なので、時間の観点から今ある仕事と両立できるイメージを固める必要があります。
私の場合の税理士業務では、「月次巡回」と言って月1回訪問するようなスタイルが多いですが、平日は仕事をしているので・・ここを工夫しないと件数は増えて行かないし顧客にとっても使い勝手の悪いサービスとなってしまいます。
2.マーケティングファネル
1.のCFTで大まかな方向性が出ても、まだ副業・兼業にチャレンジできそうなイメージが湧かないかも知れません。
私の場合、1.の段階で「医療業界に」「税理士関連業務を」「平日夜間や土日での定期訪問で」サービス提供する、という所まで固まりました。
自分の中では何となく活動のイメージはつかめるのですが、顧客から見たらどうでしょうか?
「医療業界に強い税理士が余暇に開業している。」以上のイメージは伝わらないように感じます。
マーケティングファネルは「顧客から見た“自分”という商品の売り込み方について考える」手法です。
顧客に注目してもらうため、「この分野では自分がNo.1」となるような領域を考える手法、という事も出来ます。
価格以外で顧客が自分を指名するには相当の理由が必要だという前提で、指名されうる自分のCFTを考えていきます。
逆に、指名される理由が価格以外になければ・・当然の如く安く買いたたかれる運命となります。
マーケティングファネルについては、以前に記事にしているのでそちらをご参照ください。正直私も、このセミナーを受講するまでは「何となく」税理士事務所を開業しようとしていました。
上記のような事を半年ほど考え続け、先輩事務所の見学なども繰り返した結果・・当事務所のサービスは出来上がりました。
当記事公開時点では(開業前なので)閲覧できませんが、(開業後に)当HP内に説明資料をUPしますのでいずれご覧ください。
注意ポイント
今ある仕事で実績を積み、時間的にも副業・兼業を出来る状態になった方は、CFT分析やマーケティングファネル等の手法も活用し、「Only Oneなサービス」を検討する。
顧客に響くサービスを考案できれば副業・兼業は成功に近づくが、考案できなければ価格競争と言う名のレッドオーシャンが待っている。